《コラム》“エル・クラシコ”の明暗を分けた両チームのコンディション。

クラシコ
イメージ転載元goal.com


22日に行われたリーガ28節の“エル・クラシコ”はホームのバルサが2-1で勝利した。


バルサの得点の内訳はセットプレーからマテューのヘディングシュート、そして縦パスに抜け出したスアレスの巧みな決勝点だった。


共に得点の形は、今までクラシコでライバル相手に手を焼いた方法で、実に合理的だった。

一方、レアルはクロース、モドリッチ、イスコと中盤に足元の上手い選手を起用した効果からか、中盤の主導権争いでも一歩も引けを取らなかった。

レアル唯一の得点もバルサDF陣を完璧に崩した見事なゴールだった。その後も一時はバルサを圧倒した。しかし再三の決定機を外し逆にバルサにワンチャンスを物にされ負けた。

日程的にはレアルが俄然有利だった。

バルサがシティ戦から中3日で挑んだ一方、レアルには1週間の準備期間があった。

だが後半残り20分あたりから日程的アドバンテージがあったレアルが何故か完全にガス欠に陥り、対照的にバルサは再三カウンターからチャンスを演出した。


スアレスにゴールを決められたあとエネルギーを失ったようにミスを繰り返すレアルの面々の姿は見るに堪えなかった。

1週間の準備期間がありながら後半、ガス欠を起こしたのには訳がある。それはこれまでスタメンを固定し続けたことによる勤続疲労だ。

今季のレアルは序盤の低調なパフォーマンスからスタメンを我慢して固定することで、公式戦22連勝という異次元のパフォーマンスを記録するまでに至る。

しかし年明け以降、スタメン固定の弊害として怪我人の続出、ロナウド、ベイルの不調などが相まってここ最近の成績は芳しくなかった。

この試合、70分間は今年に入って最高のパフォーマンスを見せた。しかし、結局疲労の色の濃い選手達にその後何も望むことが出来なかった。

残り10試合ほどリーグ戦は残っているが、ここからまたコンディションを上げる作業は難しい。アンチェロッティにとってもレアルの面々にとってもこれからが最大の山になりそうだ。

一方、バルサはエンリケがローテーションを序盤から採用した影響で、前半戦は総じてパフォーマンスが安定しなかった。

しかし、スアレスがフィットし、メッシの調子が上向いたこと、そして何よりエンリケがベストの布陣を見出したことで、チームのコンディションはリーグ、CLと佳境に来てベストになりつつある。


一部では今回のクラシコでのパフォーマンスを非難する声も聞かれるが、バルサのアイデンティティに反した戦いぶりだったのは確か。

ボール支配率でもレアルと大差なく、ホームで押されるシーンが多々あったことを考えるとファンが不満を漏らすのも致し方ないか。

ただ、ビッグマッチが2試合続いた点、チームとして戦術的幅さえ見て取れた事を考えると勝利しておきながら、批判するのもおかしな話だと個人的には思う。


ファン達が望むフットボールは、ペップ政権時のようなポゼッションで相手を圧倒し、エースのメッシが息の根を止める。この類のものだろう。


しかし、常に戦術が進化し続ける現代サッカーでそれを維持するのは不可能に近い。


今、エンリケが志向する、より直線的にゴールを目指すサッカーは理に適っている。

確かに前線のトリデンテに不測の事態があれば機能不全に陥る可能性を秘めているが、中盤にシャビ、イニエスタと同じ役割をこなせる選手は世界中を探してもそうはいない。

現有戦力を最大限に生かした戦術を採用するのは監督として当然の選択であり、ファンは勝ち続けるバルサが見たいのであれば今を受け入れる必要がある。












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